給湯器選び方

はじめに:二つの海と暮らす、山口ならではの給湯器選び。

穏やかな瀬戸内海と、時に厳しい表情を見せる日本海。二つの海に面した山口県では、給湯器選びも、お住まいの地域に合わせた視点が大切です。

ご家庭のライフスタイルだけでなく、お住まいの地域の自然環境までを考えて機種を選ぶこと。それが、10年後も後悔しないための重要な鍵となります。

このページでは、山口県の多様な環境の中で、ご家庭に本当に最適な一台を見つけるための、7つのチェックポイントを分かりやすく解説します。

【POINT 1】:【最重要】沿岸部では「耐塩害仕様」が基本です

山口県で給湯器を選ぶ上で、まず確認すべき最重要ポイントです。県内の多くの地域が海に面しており、潮風によるサビ対策は不可欠です。

  • 耐塩害仕様とは:
    潮風に含まれる塩分によるサビや腐食を防ぐため、本体の外装や部品に特殊な塗装・防錆処理を施したモデルです。
なぜ重要か:

一般地仕様の給湯器を沿岸部で使うと、金属部品の劣化が通常より早く進み、故障や水漏れの原因となって寿命を著しく縮めてしまいます。

  • 瀬戸内海側(宇部市、周南市、岩国市など):
    比較的穏やかですが、長期的に見れば塩害のリスクはあります。耐塩害仕様を選ぶことを強くおすすめします。
  • 日本海側(萩市、長門市など):
    冬の季節風も強く、より厳しい塩害環境です。耐塩害仕様は必須の選択と言えます。

【POINT 2】パワー(号数)で選ぶ

「号数」とは、給湯器がお湯を沸かす能力のことです。家族の人数に合わせて選びますが、冬の寒さを考慮し、少し余裕を持った号数選びが快適さにつながります。

号数主な用途
16号1~2人家族向け。
20号2~3人家族向け。
24号4人以上の家族や、お湯を同時にたくさん使うご家庭向け。冬場でもパワフルな給湯が可能です。

特に、冬の冷え込みがある山間部では、同じ家族構成でも一つ上の号数を選んでおくと、冬場でもストレスなくお湯を使えます。

【POINT 3】省エネ性能で選ぶ(エコジョーズ)

「エコジョーズ」は、これまで捨てていた排気熱を再利用し、少ないガス量で効率的にお湯を沸かす、省エネ性能の高い給湯器です。

  • メリット:
    • ガスの消費量を約13%~15%カットでき、毎月のガス代を節約できます。
  • デメリット:
    • 従来の給湯器に比べ、本体価格が少し高価になります。
    • 設置には、ドレン水を排出するための追加工事が必要です。

初期費用はかかりますが、長い目で見ればガス代の節約分で十分元が取れるため現在交換される方の9割以上がエコジョーズを選ばれています。

【POINT 4】機能で選ぶ(オートとフルオートの違い)

ガスふろ給湯器にある「オート」と「フルオート」は、お風呂の自動機能に違いがあります。

機能オートフルオート
自動お湯はり
自動追い焚き
自動保温
自動たし湯×
追い焚き配管自動洗浄×

オート: 「自動お湯はり」と「自動保温」までを行います。

フルオート: オートの機能に加え、お湯が減ると自動で足し湯をする「自動たし湯」、お湯を抜く際に配管内を自動洗浄する「配管自動洗浄」といった、より快適・衛生的に使える機能が備わっています。

価格は、号数や機能、メーカーによって大きく変動します。ただ安いだけでなく、信頼できるメーカーの製品を選ぶことが、長期的な安心につながります。

【POINT 5】ガスの種類で選ぶ

山口県では、都市ガスとプロパンガス(LPガス)、両方をご利用のご家庭が多くあります。

給湯器は、ご自宅のガスの種類に合ったものでなければ使用できません。

特に、都市ガスエリアからプロパンガスエリアへ(またはその逆へ)お引越しされた際は、以前と同じ感覚で機器を選ばないよう注意が必要です。私たちの現地調査でも専門スタッフが必ず確認しますのでご安心ください。

【POINT 6】設置場所で選ぶ

給湯器は、お住まいのタイプによって設置できる機種が異なります。基本的には現在設置されているものと同じタイプへの交換となります。

  • 【戸建て向け】
    • 壁掛けタイプ
      外壁に掛けて設置する、省スペースなタイプです。
    • 据え置きタイプ
      屋外の地面やコンクリート台の上に直接設置するタイプです。
  • 【マンション・集合住宅向け】
    • PS設置タイプ
      玄関脇などにあるパイプスペース(PS)という専用スペースに設置します。選定には専門知識が必要です。

【POINT 7】山間部の「寒さ」対策を考慮する

プロの業者であれば、地域の環境に合わせた提案をしてくれます。

  • 対象エリア: 山口市(山間部)、美祢市、萩市(山間部)など
    対策: 冬は氷点下になることもある中国山地の山間部では、機器の凍結防止機能が強化された「準寒冷地仕様」の給湯器を選ぶと、より安心して冬を越せます。

まとめ:山口の給湯器選びは、地域のプロにご相談ください

多様な暮らしがある山口県だからこそ、マニュアル通りの提案ではなく、一軒一軒のご家庭に合わせた最適な機種選びが重要です。

私たち「山口給湯器相談センター」は、地域の気候と暮らしを熟知したプロとして、お客様に最適な一台をご提案します。どんな些細なことでも、お気軽にご相談ください。